眞鐵の随人
キャラ解説


 基本的に私の小説「眞鐵の随人」は他の作品のパロディーを行ったものではなく、あくまでオリジナル作品である。
 その為に自分の中でのみ完成しているキャラと言うのはどうしても出てしまう。
 それを防止する為にここにキャラ解説を記す。
 
 尚、ここに書かれているのは第六章 ミッドウェー再び・・・・まででのプロフィールである。

 ・・・・・・ちなみに本音はページタイトルに書いてある通りである・・・・・・


結城 繁治(架空の人物) 階級:帝国海軍大佐

(戦歴)
 この眞鐵の随人の主人公。比較的早くから航空機の威力を理解していた航空主兵論者。だが同時に帝国海軍の防空能力の低さに失望し、対空巡洋艦建造計画を密かに開始する。
 その結果、誕生したのが対空巡洋艦吉野である。
 そして彼は吉野の初代艦長として太平洋を縦横無尽に暴れまわる事になる。
 ちなみに大の紅茶党なのだが彼の味覚はどこかおかしいのか、彼の出す紅茶の不味さは天下一品である。

(作者的イメージ)
 対空巡洋艦なんて頭痛モノな艦を造ろうとするのだから本人も変人に違いない、と描いていったらできたキャラ。
 本当はもう少しスマートな海軍軍人のはずが・・・・・・
 モデルは(強いて言うならば)ガンパレード・マーチの速見 厚志か?ぽややんだけど決めるときには決めるキャラです。
網城 雄介(架空の人物) 階級:帝国海軍中佐

(戦歴)
 吉野副長。当初は真面目で頑固な大艦巨砲主義者であった。それ故に結城とは反りが合わずに幾度か衝突しかけた。だがそれでも深刻な事態とならなかったのは彼があくまで真面目な軍人で、上官に逆らうことを戒めていたから。
 しかし第一次ミッドウェー海戦以後、彼の結城感は一八〇度変化する。
 以降は結城を尊敬するようになり結城のよき補佐役として吉野のナンバー2としてのアイデンティティーを確保する。
 ちなみに独身のようだ。

(作者的イメージ)
 艦長があれだけ自由奔放な人なんだから副長は真面目な人に違いない、と作ったキャラ。
 と思ったらドンドン丸くなっていく一方・・・・・・企画段階では神経性胃炎ネタもあったのに。
 モデルは無責任艦長タイラーのマコト・ヤマモト。そのまんまやね(^^)
高井 次郎(架空の人物) 階級:帝国海軍少佐

(戦歴)
 吉野砲術長。網城よりも以前から結城との付き合いがあったようで、どうやら吉野建造計画にも参加していたらしい。帝国海軍でもトップクラスの対空砲術の専門家。結城との付き合いが網城よりも長かった分、結城の扱い方も上手い。
 第一次ミッドウェー海戦以来、吉野になくてはならない存在の一人。
 また、電探に対する造詣も深く、どうやら電探の方が専門分野らしい。

(作者的イメージ)
 当初は対立する結城と網城の接着剤的存在として使おうと思っていたキャラ。
 でも結城と網城が予想よりも早く和解してしまったので何か宙ぶらりんなキャラとなってしまった。
 戦闘の際に一番活躍しているのに描写が少ないのは資料不足のせい。ごめんよ、高井・・・・・・
内藤 (架空の人物) 階級:帝国海軍兵曹長

(戦歴)
 吉野の機銃員の一人。機銃の操作は誰よりも上手く、尊敬の念を集めてそうだが本人は無愛想で無口なので変人揃いの吉野の中でも浮いた存在のようだ。
 
(作者的イメージ)
 機銃員のキャラも作ろうとしたら何故かこんな変なキャラが誕生してしまった。
 艦長に話し掛けられても煩わしげに話すという剛の者でもある。
 最近は何やらゴルゴ13並みの狙撃を見せるので吉野が強くなり過ぎているのが作者の悩み。適当な所で退場していただこうか・・・・・・
 モデルはガンパレード・マーチの来栖 銀河・・・・・・だと思う。
熊田 昭彦(架空の人物) 階級:帝国海軍大佐

(戦歴)
 吉野二番艦の九頭竜の艦長。身長一八四センチ、体重一〇〇キロの巨漢。そして性格もそれに見合った豪放磊落さを持ち合わせている。
 南太平洋海戦では回避を一切考慮していない戦闘ぶりを見せ、逆に敵の攻撃を避け続けて見せたという豪快な逸話を残した。
 妹がおり、その妹は結城の妻のらしい。

(作者的イメージ)
 二番艦の九頭竜には吉野の結城とは違った男を乗せてやりたい、と思って作ったキャラ。結城は知的なのでコッチは体育会系で(^^)
 まだ登場したばかりで出番が少ないがこれからドンドン活躍するだろう、作者一押しのキャラ(^^)
 モデルは特に無いが声優は郷里 大輔だと思う。絶対に。
南雲 忠一(実在の人物) 階級:帝国海軍中将

(戦歴)
 南太平洋海戦までの帝国海軍第一航空艦隊司令長官。開戦初頭のハワイ奇襲作戦からインド洋作戦、第一次ミッドウェー海戦など数多くの戦場で指揮を執った。
 だが本来、彼は水雷屋であり空母機動部隊の指揮は苦手であった。その為に航空戦を理解しているとは言い難かった。
 だが数々の戦場で場数を踏んだためか、南太平洋海戦で敵稼動空母を零にするという圧倒的戦果を挙げて、職を小沢 治三郎に譲って勇退している。

(作者的イメージ)
 色々と戦史研究家に酷評される事の多い南雲中将ですが本当の所はどうだったんでしょう?
 私的には(ミッドウェー以外では)よくやったと思いますが・・・・・・
山口 多聞(実在の人物) 階級:帝国海軍少将

(戦歴)
 開戦前からの航空主兵論者にして第一次ミッドウェー海戦までの帝国海軍第二航空戦隊の司令長官。
 南雲中将と共に数々の戦場を渡り歩いた。
 特筆すべきはその闘志である。
 ハワイでは幾度となく再攻撃の要請をしていた事は有名。結果的には敵の追撃を受けて、艦隊に損害が出ることを恐れた南雲中将の命で却下されているが・・・・・・
 第一次ミッドウェー海戦以後は一旦は前戦を退いて航空本部長となって新型機の育成に務めている。

(作者的イメージ)
 よく「ミッドウェーでは空母四隻よりも彼の死の方が惜しかった」と戦史研究家に言われる山口 多聞ですが私もそう思います。
 そこで我が「眞鐵の随人」では航空本部長に就任してもらって昭和一八年以降の米軍の新鋭機投入に対抗してもらう事にしました。
 いきなり空冷彗星が出たりしても、「山口ならやりかねない」とでも思って許してください(爆)。
大西 瀧次郎(実在の人物) 階級:帝国海軍少将

(戦歴)
 親友である山口の後をついで第一航空戦隊の司令長官となった人物。
 そして山口の奇策「戦闘機殲滅戦」を南雲に容れさせて南太平洋海戦を圧勝へと導いた。

(作者的イメージ)
 「特攻隊の創設者」として何かと悪名の高い大西少将ですが、実際には部下にもよく慕われている名指揮官だったようです。
 そして彼自身も部下を愛していたようですので特攻を下命するのは身を切るような思いだったのではないでしょうか?
 まだ出番は少ないですがそのうちに出番も増えるでしょう。そしてその時には「特攻隊指揮官」以外の側面が描ければよいのですが・・・・・・
坂谷 茂(実在の人物) 階級:帝国海軍少佐

(戦歴)
 帝国海軍が誇る撃墜王の一人。開戦初頭のハワイ作戦からずっと空母搭乗員として前線で戦い続けている。
 南太平洋海戦では戦闘機隊の指揮官として無類の活躍を見せた。

(作者的イメージ)
 戦闘機戦パートでの主役。
 海軍の士官搭乗員でしかも無類のエリートとなればインテリに違いない、と描いています。
村田 重治(実在の人物) 階級:帝国海軍少佐

(戦歴)
 帝国海軍が誇る「雷撃の神様」。無論、ハワイ作戦にも参加した猛者。
 彼の指揮する部隊は南太平洋海戦で米空母エンタープライズを見事に撃沈してみせた。

(作者的イメージ)
 雷撃パートでの主役。
 雷撃ってのは損害がどうしても多くなるものらしいです。ならば人情味に溢れるに違いない、と描きました。・・・・・・あまり出番が無いようですけど。
江草 隆繁(実在の人物) 階級:帝国海軍少佐

(戦歴)
 帝国海軍が誇る「艦爆の神様」。もちろん、ハワイでもその腕前を遺憾なく発揮した。
 南太平洋海戦では彼の指揮する部隊の活躍により、敵艦隊の防空力は削がれて村田達雷撃隊突入成功を導いた。

(作者的イメージ)
 急降下爆撃パートの主役。
 やっぱり彼の記述は横山 信義氏の「八八艦隊物語外伝 鋼鉄のガルーダ」の影響が大きいようですね。これからも多分、そういうキャラになっていくでしょう。
チェスター・ニミッツ(実在の人物) 階級:合衆国海軍大将

(戦歴)
 アメリカ合衆国海軍太平洋艦隊長官。前任者のキンメルが真珠湾奇襲で辞めてしまい、その後釜となった男。
 それだけに能力よりもむしろその人懐っこさでの求心力を求められていたようだが、実際には彼は有能な男である。
 戦後に「太平洋戦争回顧録」を描く予定。

(作者的イメージ)
 第一次ミッドウェー海戦以後に一度しか登場していない太平洋艦隊のボス。
 そう言えば山本 五十六も全然出てこないぞ。なんちゅう架空戦記小説だ・・・・・・
 ともかくこの世界での彼がどんな「回顧録」を作るのか興味は湧く。
レイモンド・エイムズ・スプルーアンス(実在の人物) 階級:合衆国海軍少将

(戦歴)
 悪性の皮膚病の為にダウンしたハルゼー提督の代理として空母機動部隊を指揮して第一次ミッドウェー海戦を戦った提督。
 冷静な思考型の軍人であり、部下からの信頼も厚く、ニミッツからの信頼もまた厚い。

(作者的イメージ)
 第一次ミッドウェー戦では日本側を主軸に描いていたのでほとんど出番のなかった可哀想な人。
 でも後に再登場させる予定。
ウィリアム・フレデリック・ハルゼー(実在の人物) 階級:合衆国海軍中将

(戦歴)
 「猛牛」の異名をとる猛将。
 巧遅よりも拙速を尊ぶ性格で、激情家でもある。
 実にわかりやすい性格の持ち主でもあるために兵士からの人気は絶大。しかし上層部からは嫌われがちである。
 ガダルカナル攻防戦の際は後方での大局の指揮をしていたが実戦部隊に返り咲いて、第二次ミッドウェー海戦を戦っている。

(作者的イメージ)
 オレ、この人大好き。
 なにせ描きやすすぎるキャラだから(^^)。
 バンバン出していくつもり。
フランク・ジャック・フレッチャー(実在の人物) 階級:合衆国海軍少将

(戦歴)
 空母機動部隊の指揮運用に長けた人物。
 だが第一次ミッドウェー海戦で戦死。

(作者的イメージ)
 彼を早期に退場させる事は意外と戦局に対する影響も大きかった。それ故に、フレッチャーの補助を受けれなかったキンケードは南太平洋海戦で敗北してしまった、と受け取って欲しい。
 彼ほど大事なときに、最大の活躍をした人物はいなかった・・・・・・
トーマス・キンケード(実在の人物) 階級:合衆国海軍少将

(戦歴)
 南太平洋海戦の際の米軍の指揮官。
 南太平洋海戦に敗北後は閑職に回されたもようである・・・・・・

(作者的イメージ)
 彼の退場も実は「日本軍救済計画」の一環。
 何故なら大戦後半の「マッカーサーの海軍」が無くなるから。
 しっかしスゴイ御都合主義な小説だ(^^)
ロバート・アンダーソン(架空の人物) 階級:合衆国海軍中尉

(戦歴)
 米海軍の艦爆乗り。
 第一次ミッドウェー海戦で空母蒼龍の舵を破壊し、蒼龍撃沈のプレリュードを奏でた人物。
 南太平洋海戦ではたいした活躍はできなかった。

(作者的イメージ)
 米海軍の艦爆パートの主役。
 そろそろいい目にあわせてやりたくなる好人物。作者のお気に入りキャラクター。
サミュエル・ガルシア(架空の人物) 階級:合衆国海軍中尉

(戦歴)
 米海軍の艦爆乗り。
 第一次ミッドウェー海戦で空母蒼龍の舵を破壊し、蒼龍撃沈のプレリュードを奏でた人物。
 南太平洋海戦ではたいした活躍はできなかった。

(作者的イメージ)
 米海軍の艦爆パートの主役。
 アンダーソンとのコンビは名コンビです。
 ちなみに二人の技量は日本では平均レベル(開戦時なら)。


目次