眞鐵の随人
第八章 美しき謀略


 ・・・・・・帝国海軍にとってミッドウェーとは鬼門なのだろうか?
 帝国海軍がミッドウェーに初めて軍を進めたのは昭和一七年六月であった。
 その際は敵空母一隻撃沈と引き換えに空母加賀と蒼龍と数多くの熟練搭乗員を失った。勿論、最終目標であったミッドウェーの占領も断念せざるを得なかった。
 そしてこれを機に米軍は体制を立て直して反撃に転じる事となる。
 二度目は昭和一八年の五月である。
 この時はミッドウェー攻略を主眼に置かず、あくまで敵機動部隊の漸減を目的としていた。
 これは前回の作戦がミッドウェー島攻略と敵機動部隊殲滅の二つの目標があり、指揮官に少なからぬ混乱引き起こさせた事を反省しての事であった。
 だが結果として敵空母二隻撃沈、一隻撃破の戦果の代償は空母飛龍と隼鷹の喪失。飛鷹の大破。そして第一次ミッドウェー攻略以来幾多の海戦で艦隊の防空を担ってきた「眞鐵の随人」吉野も失われた・・・・・・
 帝国海軍に残された搭載機数五〇機以上の大型空母は赤城、翔鶴、瑞鶴、飛鷹の四隻しかない。
 新規に補充される予定なのは甲板に装甲を張り巡らした重装甲空母大鳳が昭和一九年の初頭に予定されているのみ。(尚、この世界では信濃は戦艦のままで建造されている)
 改飛龍型として期待されている戦時急造型空母の雲龍型は一番艦の雲龍ですら昭和一九年の後半を待たねばならなかった。そして昭和二十年中ごろには八隻の雲龍型が竣工する予定である。
 一方の米軍はどうであろうか?
 ・・・・・・これは比較することすらバカらしくなってしまう。
 先の第二次ミッドウェー海戦で魚雷四発、爆弾二発を食らわせながら遂に撃沈できなかった米軍の新鋭空母エセックス級はなんと昭和一九年の末までに一〇隻以上が竣工する予定であり、艦隊の補助的役割ながら搭載機数が五〇機を超える軽空母インディペンデンスに至っては毎月一隻という頭の痛くなるペースで竣工していた。
 日本の勝機は第二次ミッドウェー海戦で引き分けた時点で絶無に等しかった。
 そんな中、連合艦隊に幕僚の一人として招かれた人物がいる。
 彼の名は結城 繁治。かつて対空巡洋艦吉野の艦長だった男である・・・・・・

 昭和一八年五月二七日、呉軍港・・・・・・
 この日は帝国海軍にとって「海軍記念日」である。今から三八年前、東郷 平八郎元帥が対馬沖でバルチック艦隊を打ちのめし、世界の海軍史上にその名を刻み込んだ日である。
 当然ながらこの日は国民の祝日に指定されており、平時ならば呉では観艦式でも行われて活気に溢れていたであろう。
 だが今はアメリカを相手に未曾有の総力戦を戦い抜いている最中である。そのような余裕は日米の双方に無かった。
 帝国海軍大佐に昇進した網城 雄介は呉にきていた。
 吉野が沈没して以来かつての乗組員達は他の艦に転属したりとバラバラになっていた。
 網城は昇進の辞令を受けて艦長に昇格していた。
 網城は自分の城となる鋼鉄の浮かべる城を見上げた。
 吉野型対空巡洋艦三番艦 空知・・・・・・
 それが網城の城の名である。「かつて吉野副長として経験を積んだ網城以外の何者にこの艦を任せれようか」と網城を艦長に推挙したのはかつての敬愛すべき上官、結城 繁治であった。
 結城は少将に昇進し、連合艦隊の参謀副長として招かれた。そこでいつしか必ず訪れるであろう米軍の反攻作戦に対応する為の戦略を練っているのであろう。
 「がんばらないとな・・・・・・」
 網城はそう呟くと空知に向かって歩みだした。

 空知は吉野の同型艦ではあるが細部は変更されている。
 最大の変更点は機銃の数であろう。
 従来の吉野は二五ミリ六〇門、四〇ミリ四〇門の計一〇〇門であった。
 だが空知は四〇ミリ八〇門に変更されている。機銃の数は減ったが命中精度、威力、射程の全てが二五ミリを凌駕している四〇ミリである。実質的には対空能力はさらに磨かれた、と言っていい。
 また吉野型最強の武器である長一〇センチ砲も改良が加えられている。モーターの改良により砲塔の旋回速度が向上し、敵攻撃機の高速化にも対応している。
 さらに甲板上には見慣れない代物がある。
 最新鋭兵器の噴進砲である。これはロケット弾のことでありその制圧力は高角砲を遥かに凌駕するという。この最新鋭兵器が空知に優先的に装備されている。海軍上層部の空知への期待の度合いが測れるというものだ。
 「男子の本懐、って奴だな」
 網城は甲板上を歩きながら呟いた。もはや彼には以前のような大艦巨砲主義者の面影は無い。今や名実共に結城の愛弟子であった。
 相変わらず吉野型は狭い。あちこちに対空火器やその弾薬を搭載しているので居住性は最悪であり、「潜水艦よりはマシ」でしかない。
 だがその吉野に乗って一年以上暴れまわっていた網城には気にはならなかった。
 艦内のあちこちをまわって見る。そしてそこですれ違う将兵一人一人に気さくに声をかける。
 これも以前の彼ならそうはしなかったであろう。将兵一人一人に対する優しさの重要性を教えてくれたのも結城であった。そう、艦は艦長だけで動く訳ではない。将兵が一丸となって初めてマトモに戦えるのだ。だがそのようなことは江田島では習わなかった。網城は江田島教育の危険性について気付き始めていた。
 「あんな頭でっかちな指揮官ばかりではいつか致命的なことになるかも知れんな・・・・・・」
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 空知は艦内のほうは吉野とまったく変わりが無い。網城は迷う事無くスイスイと歩けた。
 だが新任の乗組員はそうは行かなかった。あちこちで迷子になりかけている乗組員に道案内をしてやる事となる。
 「早く艦内を熟知してくれよ。戦闘時にこれでは困るからな」
 網城はそう言って迷子の少尉の肩をポンッと叩いてやる。少尉はやや気恥ずかしそうに敬礼してくれた。

 そして艦橋。
 そこには新任の副長がいた。
 「網城大佐ですね?」
 そう確認してきたので「そうだよ」と答えた。
 「失礼しました。自分は空知副長を勤めます瀬良 太郎中佐であります」
 副長の瀬良 太郎はそう言うと敬礼。網城も答礼。
 「うん、よろしく。ところで副長はこの艦をどう思ったかね?」
 「はい、戦艦のような逞しさには欠けるものの、贅肉を極限にまで殺ぎ落とした陸上選手のようだと思いました」
 「この艦はミッドウェー沖で非業の死を遂げた吉野の弟だ。私はこの艦も一流の『眞鐵の随人』とするために努力していくつもりだ。副長も協力してもらいたい」
 瀬良は直立不動になり、再び敬礼。言葉は要らない。この敬礼だけで充分であった。
 そして網城のほうも再び答礼する。ここに信頼関係は完成したと言えよう。
 その時艦橋に一人の男が入ってきた。
 「失礼します。自分は空知砲術長の川辺 衛少佐であります」
 「おう、私は艦長の網城 雄介だ。よろしく頼むぞ」
 こうして新鋭対空巡洋艦空知の首脳部はそろった。
 この空知がかつての吉野のような獅子奮迅の活躍を見せれるかは彼らにかかっている。そしてそう上手くいくかは神のみぞが知る・・・・・・

 一方・・・・・・
 網城や高井、熊田といった人物が彼を見たらどう言うだろうか?
 いや、そもそも彼の正体に気付いただろうか?
 それほどまでに彼は変わっていた。
 その眼光は限りなく冷たく、鋭い。見るものを圧する眼光である。
 男の名は結城 繁治。連合艦隊参謀副長に招かれた人物である。
 彼は連合艦隊参謀副長に任ぜられると先ず、行動を起こした。
 「GF(連合艦隊のこと)の司令部を地上に移すだと?」
 連合艦隊司令長官山本 五十六大将は目を閉じたままデスクに座っている。声をあげたのは傍らの参謀長宇垣 纏中将である。
 「はい。現在の旗艦は大和ですがこれをGF旗艦だからと遊ばせておくのはもったいない話です。私は司令部を地上に移して旗艦に使う筈だった艦も前線に投入して戦局を少しでも優位にしたいのです」
 「だが・・・・・・GF艦隊最強の戦艦がGF旗艦となるのは伝統だぞ」
 宇垣の言葉に結城は侮蔑を含んだ視線を向ける。
 「伝統?伝統などでは戦争に勝てませんよ。戦争は勝たねば意味が無いのです。私は鬼になってでもこの戦争に勝ちたいのです。当然、参謀長もそれくらいの決意はあるでしょうに・・・・・・」
 「貴様ッ!!」
 滅多に感情を表さないことから「黄金仮面」の異名を持つ宇垣が怒りを露わにした。無理も無い。結城の言葉は棘を含みすぎていた。
 「尚、これは私だけの意見ではありません。これを・・・・・・」
 と言って結城は一枚の紙を取り出した。結城の意見を支持するという署名であった。そこには小沢現第一航空艦隊長官や南雲元第一航空艦隊長官や大西第二航空戦隊長官などの高官から軍令部などの佐官クラスまで揃っていた。
 これには宇垣も反論を封じられた。それに元々宇垣はこの意見に反論する気はそう多くは無かった。ただ結城の慇懃な態度は腹立たしかったので苦情を言っただけであった。
 「わかった。貴様の言うとおりかもしれんな。それに・・・・・・」
 山本GF長官はデスクから立ち上がって言った。
 「君を嫌々ながらここに引き込んだのはワシだからな。ワシも貴様の意見は尊重せねばなるまい・・・・・・」

 源田 実第一航空艦隊航空甲参謀は三菱を訪れようとしていた。
 その理由は新型戦闘機開発に関してである。
 彼は軽戦闘機を好んでいた。つまり零戦のような格闘戦向きの機体である。
 だが現在完成を急いでいる新型艦戦、すでに名は烈風と定まっている、は速度を重視するらしい。
 源田としてはそれを止めねばならなかった。彼にとって戦闘機戦は機動性を大いに利用しての格闘戦であった。
 彼は時代が格闘戦から一撃離脱に移行している事など知らなかった。
 彼は一時代前の亡霊のような存在であった。
 ともかく三菱を訪れるために彼は一機、零戦を仕立てさせて自分で飛ぼうとしていた。彼は元戦闘機乗りだ。まぁ、だから烈風開発にまで口出ししたがるのかもしれない。
 ともあれ彼のその「でしゃばり」が彼の命を奪う原因となった。
 彼の零戦は離陸直後、主脚をたたんだ瞬間に爆発・・・・・・
 彼は木端微塵となり殉職した・・・・・・

 「大変です!源田中佐が事故で亡くなりました!!」
 その報は海軍を揺るがせた。源田と言えば真珠湾攻撃の立案者であり佐官の中ではもっとも将来を有望視されていた航空主兵論者である。
 もっとも彼を嫌うものは曰く、「奴は世渡り上手なだけの風見鶏だ」ではあったが・・・・・・
 そんな彼の風見鶏振りを露呈したのが「戦闘機無用論」であった。
 当時は飛行機は全て複葉機であった。そこにたまたま単葉の九六陸攻が完成した。無論、複葉の戦闘機よりも速度は速くなる。だがそれは一時的なもでしかなく、単葉の戦闘機が出れば当然、昔のように陸攻は戦闘機より遅くなるはずであった。
 だが源田はこれが恒久的なものと信じた。それもたいした検証もなしに。
 当時から戦闘機連中の中でもボス的存在であった源田がそういった「戦闘機無用論」を唱えたので当時の日本の戦闘機開発は一時期苦境に立たされかけていた。
 ともかく源田の死は海軍を再び揺るがせたのは事実であった。
 だが一人泰然としている者がいた。
 結城である。
 「計画通り、か・・・・・・悪いが源田よ。日本の勝利の為にはアンタは邪魔なんだよ」
 こうして烈風開発は源田の横槍が入る事も無く無事に進められることとなる・・・・・・

 さらに結城は帝都、東京のとある研究所に入っていった。
 そこにはかつての吉野砲術長、高井 次郎昇進して中佐を首班とする、とある兵器の開発が進められている。
 「あ、艦長・・・・・・いや、参謀副長。こんにちは」
 そう言って敬礼する高井。
 「やぁ」
 結城は気さくに答える。その表情には先の氷のような冷酷さはない。吉野艦上で見せていた優しさに満ちている。
 「どうだね?調子の方は?」
 結城の言葉に高井は暗くなった。
 「はぁ、芳しくないですね」
 「そうか・・・・・・」
 結城も声の調子を落とす。
 結城は「研究所の庭に出ないか」、と高井を促した。高井も黙ってついてきた。
 庭で日向ぼっこを決め込むには今日は暑すぎた。
 海軍記念日の今日は帝都は夏日と言って差し支えなかった。
 煙草に火をつけ、煙突のように煙を吐きながら高井はぼやく。
 「やはり問題は真空管ですね。工業力の無さが恨めしいですよ」
 「そうか・・・・・・」
 結城は煙を環状に吐く。結城の得意技の一つである。
 「それに予算や人員も足りませんよ。今の段階では無いもの尽くしですね」
 「予算はあとどれくらい必要だ?」
 「そうですねェ・・・・・・かなり必要ですよ」
 結城は懐から一通の封筒を取り出して高井に渡した。「これでどうだ?」
 高井は封筒を取り出して中身を確認する。そして見る見るうちに顔から血の気が引いていった。
 「こ、これは・・・・・・」
 「これならば可能だろう?」
 高井が手にしたもの、それは予算の追加をを知らせる通知であった。
 それも生半可な額ではない。年間予算の倍近くある。
 「ど、どこからこんな金を・・・・・・」
 「余計な詮索は無用だ」
 結城は高井の追求を塞き止めた。その眼光はあの鋭いものに変わっており、高井は圧倒された。
 「・・・・・・可能です。これならば実用化できます・・・・・・」
 震える声で高井は言った。結城に対して、高井は恐怖を抱いていた。高井は一刻も早くこの場から離れたくなっていた。
 ・・・・・・こんな結城さんは始めてみる。いや、違う!・・・・・・
 そう、かつて一度だけこのような結城を見たことがある。
 吉野建造の際だ。その時も結城は何やら得たいの知れない、不気味な眼光を浴びせた。その時は自分の勘違いか、と納得させたが・・・・・・
 「あ、ありがとうございました。では私は戻らせていただきます」
 結局、高井は逃亡を選んだ。
 結城はにこやかな、いつもの表情のまま言った。
 「中佐・・・・・・これで我が国は戦争に勝つのだよ。君の研究の成果と網城大佐の奮闘、そして私の頭脳でね・・・・・・」
 高井は結城を直視できなかった。だがもしも高井が結城の表情を見たら、こう形容したであろう。
 「蝿の王」
 こうして帝国海軍最強の「蝿の王」は律動を開始した。

 「・・・・・・なあ、千恵子」
 結城は自宅に帰宅し、久方ぶりの愛する妻、結城 千恵子の手料理を食しながら口を開いた。
 その声は沈痛そのものである。
 「?」
 千恵子は結城の顔を見つめる。自然と結城も妻の顔を見つめる事になる。
 結城よりも三歳年下の千恵子は今年で四六歳になる。その美しさは、若いころと比すればさすがに衰えが見えるかもしれない。だが智恵子は美しい女性である。実の兄である九頭竜艦長の熊田 昭彦、自慢の妹であった。
 そして結城はその熊田 千恵子と知り合い、恋に落ち、結婚した。子供はいないが幸せな家庭を築いてきた。
 「なんですか、あなた・・・・・・」
 常ならぬ結城の逼迫した声色に千恵子の方も身構えている。
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 結城は千恵子の表情を直視できなかった。これから自分の下す決断を伝える事は何よりも辛かった。
 「・・・・・・・・・・・別れてくれ・・・・・・・・・・・・」
 結城はようやくその声を絞り出した。かすれ気味のその声は妻に正しく伝わったか自信が無かった。
 「・・・・・・連合艦隊の司令部に招かれたことが原因ですか?」
 千恵子は動揺を見せなかった。千恵子は美しいだけでなく聡明な女性だ。結城は彼女の聡明さに惚れた、とも言われている。・・・・・・本人は真相を明かそうとはしなかったが。
 「そうだ」
 結城は下を向いたまま答えた。
 「わかってくれ、千恵子・・・・・・これから私がなそうとする事は『外道』の道だ」
 「外道」を一際強調する。
 「この戦争を勝ちに導いても、負けに導いても私は弾劾される・・・・・・私は君を巻き込みたくはない・・・・・・君を巻き込むくらいなら、君から離れたほうがいい。頼む、わかってくれ!」
 千恵子は沈黙を守っている。結城にはその時間すら拷問であった。結城は早く「YES」と言って欲しかった。
 「・・・・・・あなたは『羅刹』の道を歩むのですか?」
 千恵子のその言葉にも結城はただ自嘲気味に笑うだけであった。
 「『羅刹』か・・・・・・いい表現だな。そうだ、千恵子。私は『羅刹』となる。もはや『人』として暮らせなくなるだろう。だが君だけは幸せでいて欲しい。これは私の『人』としての最後の願いだ・・・・・・」
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・イヤ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 結城は驚愕の視線で妻、千恵子を見た。千恵子の顔には決意の色が見えた。
 「あなたが『羅刹』の道を歩むのならば、私も共に参ります。それが・・・・・・夫婦でしょう?」
 千恵子は結城を抱き寄せた。
 「私はあなたと共に生きたい。これが私の『幸せ』なんです。あなたのいない世界には生きたくない・・・・・・・・・・・・」
 自身も目に涙を溜めながら千恵子は続けた。
 「私はあなたの味方です。たとえ世界の全てがあなたのてきとなろうとも・・・・・・」
 結城は泣いた。泣く事しかできなかった。
 「人」をやめ、「羅刹」となることを決断した男の最後の慟哭であった・・・・・・

 一方、そのころ・・・・・・
 シンガポール軍港で補給を終えた一隻の潜水艦が旅立とうとしていた。
 潜水艦伊八号。
 その目的地は、遥か波涛の彼方にある友邦、ドイツ。
 その目的は技術交換の為・・・・・・
 後に戦史研究家はこの昭和一八年の海軍記念日をこう評した。
 「すべての駒が、その役割を果たし始めた日」
 と・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


第七章 猛牛猛攻

第九章 新時代


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